EC物流倉庫の特徴や選ぶポイント

EC業者がアウトソーシングをする場合品質や立地条件、費用、サービス内容などさまざまな要素があります。EC物流倉庫はさまざまな商材において物流過程を担います。EC物流はBtoCが一般的で、多品目を扱えることやラッピングや返品への対応、スピーディーな対応などBtoBとは違った要素が求められます。

近年、さまざまなEC業者が登場しており、物流の良し悪しが顧客満足度に直結します。顧客によってニーズを満たすサービスを提供できれば他社との差別化になるのです。

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EC物流倉庫とは

EC物流倉庫とは、配送や出荷などを担当する倉庫業者のことです。EC事業を進めるうえで、受注をしたあと出荷や配送、流通加工、さらにはアフターサービスなどさまざまな業務が発生します。このなかで配送や出荷を担当するのがEC物流倉庫です。

EC物流の需要

インターネットやスマートフォンの普及により、誰もが簡単にWeb上で買い物をできるようになりました。2011年と比較をするとスマートフォンの普及率は30%未満だったのが、86.8%と大幅に向上しているのがわかります。

 

画像出典:令和2年通信利用動向調査の結果(総務省) 

物販系分野においてBtoCのEC市場規模やEC化率は年々増加しています。2013年は5兆9,931億円だったのが、2020年には12兆2,333億円と倍以上となっています。さらに、EC化率は2013年に3.85%だったのが、2020年は8.08%と3倍近くなっておりBtoCにおけるEC市場の需要性が高まっているのです。

画像出典:2020年度の産業経済研究委託事業(経済産業省) 

EC物流倉庫の業務フロー

EC物流倉庫の業務フローは、次のような流れが一般的です。

  1. 入庫からピッキング
  2. 流通加工
  3. 発送

EC物流業務の主な流れとして、商品を入庫するところから始まることが一般的です。商品に欠陥がないか、さらに届いた商品名や個数などを把握することが重要です。問題がなければ保管をして、発注があれば出庫、ピッキングをおこないます。

EC物流はBtoCであることが一般的であり、ラッピングやラベル張り、ノベルティの追加など流通加工が重要です。流通加工が終わったら発送業務までおこないます。顧客満足度にも影響する部分であり手間をかけずに質の高いサービスをすることで他社と差別化を図ることができるのです。

外部委託をするメリット

EC事業を大きくすればするほど、物流業務が発生します。物流業務は入出庫や検品、ピッキング、ラッピングなどさまざまな業務があり、それぞれに担当者が必要であることから人件費がかかります。専門家に依頼することにより効率的に業務を進められることから、業務効率化につながるのです。

委託会社はそれぞれノウハウや経験をもっており、物流において他社と差をつけるチャンスでもあります。

EC物流倉庫における特徴

EC物流倉庫には次の特徴が挙げられます。

  • スピーディーな対応が必要
  • 高品質を保つことが必要
  • 一般消費者向けの対応がほとんど

スピーディーな対応が必要

EC物流倉庫を運営するためには、スピーディーな対応が必要です。ECサイトにおいて商品を注文した顧客は少しでも早く到着する業者を選ぶことが多く、物流業務をスピーディーにおこなう必要性が増しています。EC事業者は年々増えており、商品や価格以外に配送をはじめとしたさまざまなサービスまで満足してもらうことで顧客満足度が高まるのです。このことで、他社との差別化ができビジネスの成功につながります。

高品質を保つことが必要

EC物流において高品質を保つことが必要です。EC事業はBtoCであることが一般的であり、キャンペーンやチラシ、ラッピングなど購入者ごとに必要になるケースが少なくありません。このような対応は顧客満足度の向上につながるため、EC事業者にとって重要な業務です。

一般消費者向けの対応がほとんど

EC物流はBtoCがメインであり、一般消費者向けの対応がほとんどであるといえます。BtoCは一度に注文する数は少なく、扱う商品が多いことが一般的です。そのため、物流を管理するうえでも工夫をすることが大切です。

EC物流倉庫を選ぶときに確認するべきポイント

EC物流倉庫を選ぶときに確認するべきであるのは次のポイントが挙げられます。

  • 倉庫のある立地条件
  • 物流コスト
  • 返品交換対応
  • ギフトラッピングの対応
  • システム連携

倉庫のある立地条件

EC物流倉庫において立地条件によって運用の利便性が大きく異なる場合があります。発送先まで距離がある場合は余分に時間がかかることで顧客を待たせたり、配送コストが増えたりなどのデメリットがあるのです。

物流コスト

EC物流コストが年々高騰しており、さまざまな要素において工夫をすることが必要です。EC物流倉庫においては入庫費用や在庫保管料、システム利用料、キャンセル対応費用、ラッピング費用などさまざまな費用がかかります。そのため、これらの費用がどれほどかかるのかを把握することが重要です。

返品交換対応

ECサイトで購入する場合は、顧客は実際に商品を確認できません。そのため、色やサイズ、特徴などが実際のイメージと異なっている場合があります。そのため、実際の店舗で購入する場合よりも返品率は高くなることが一般的です。

ギフトラッピングの対応

EC物流はBtoCであることが一般的で、ギフトラッピングに対応することが必要です。ECサイトでプレゼントやお中元、お歳暮などを購入する人が多く、ギフトラッピングが充実していれば顧客満足度が高まり、ほかのECサイトと差別化が可能です。さらに、複数の商品を1つの箱にまとめることや購入実績に合わせたノベルティの追加など、ECサイトはギフトラッピングが重要です。

システム連携

倉庫が導入しているWMS(Warehouse Management System、倉庫管理システム)をはじめとしたシステムが、自社で活用しているシステムと連携できないとシステムを変更する必要があります。システムの変更には手間やコストがかかるのです。

EC物流倉庫における注意点

EC物流倉庫における注意点として次の点が挙げられます。

  • 食品や化粧品の扱い
  • 情報漏洩の可能性がある
  • ノウハウを蓄積しにくい
  • トラブル対応が遅くなる可能性がある

食品や化粧品の扱い

食品や化粧品など特別な注意が必要な商品があります。例えば、食品は食材によって適した温度帯が異なり、冷蔵や冷凍が必要な場合が少なくありません。さらに、酒類を倉庫で管理するためには酒類販売業免許が必要です。化粧品は薬事法に基づく必要があり、包装するだけでも資格が求められます。

情報漏洩の可能性がある

EC物流在庫に限らずアウトソーシングすることで顧客情報を提供する必要があり、情報漏洩の可能性があります。業者に依頼する際に、セキュリティ面においても十分信頼できることが重要な要素です。

ノウハウを蓄積しにくい

EC物流倉庫において倉庫業務に関連する業務を委託することから、業務に関するノウハウを蓄積しにくい懸念点があります。受注から発送まですべてを依頼する場合は特にどのような方法で物流業務を進めているかわからない可能性が高まるのです。社内でノウハウを蓄積したい場合は、業務の一部のみを依頼するかコンサルティングまでおこなっている業者に依頼することでノウハウを蓄積しやすくなります。

トラブル対応が遅くなる可能性がある

物流業務をすべて自社でおこなっている場合と比べて、EC物流倉庫を利用したことでトラブル対応が遅くなる可能性があります。WMS(Warehouse Management System、倉庫管理システム)や在庫管理システムを活用して、情報共有をスムーズにおこなうことが重要です。

まとめ

EC物流倉庫とは、EC物流のおける出荷やラッピング、配送、アフターサービスなどを含めた物流倉庫です。EC物流はBtoCがほとんどであり、ラッピングやさまざまな商品を管理、返品対応などBtoBとは違った業務が必要です。物流倉庫を選ぶうえで、立地条件やコスト、対応できるサービス、システム連携などさまざまな要素があります。

 

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<プロフィール>

株式会社富士ロジテックホールディングス  通販営業部 部長
西間木 智
富士ロジテックホールディングス 西間木智
物流会社で20年経験しD2C EC スタートアップから中規模、大規模のeコマース事業者へフルフィルメントサービス の提供や物流の見直し・改善、スピード配送、複数拠点展開を設計して提唱している。
事業者様の売上貢献するために 「購買体験」 「リピート施策」 「Unboxing」 やOMO対応での「オムニチャネル」 「返品交換物流」 を提案し、事業者と常に伴走して最新の物流設計を試みる。